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2009年02月11日(水)

移動平均(4) [テクニカル分析]



移動平均の4回目です。前回、EMAとLWMAを比較したところで終わりました。

基本的には、移動平均で価格の変化への反応を速くしたい場合、LWMAのように直近の値の重みを大きくすればよいということでした。

しかし、EMAでは、過去のデータを直接使わないので、そのままでは過去のデータにどのような重みがかかっているかはわかりません。

そこで、EMAの式をちょっと変形してみます。

EMA[0] = a*Close[0] +(1-a)*EMA[1]


これがEMAの元の式です。この式の[0]を[1]に、[1]を[2]に変えると、1本前のEMAの値、EMA[1]を求める式になります。

EMA[1] = a*Close[1] +(1-a)*EMA[2]


そして、このEMA[1]の式を、その上のEMA[0]の式のEMA[1]のところに代入すると、

EMA[0]=a*Close[0]+(1-a)*(a*Close[1]+(1-a)*EMA[2])


となります。同じようにすると、EMA[2]は、

EMA[2] = a*Close[2] +(1-a)*EMA[3]


となるので、また代入すると、

EMA[0]=a*Close[0]+(1-a)*(a*Close[1]+(1-a)*(a*Close[2]+(1-a)*EMA[3]))


となります。いくつかやってみるとわかるように、この式の置き換えはいつまでたっても終わりません。

キリがないので適当なところでやめておいて、それぞれの終値にどんな数がかけられているかをみてみましょう。

まず最初に、Close[0]には a がかけられています。

次にClose[1]には、(1-a)*a がかけられています。

その次は括弧が二重になっているのでわかりにくいですが、Close[2]には(1-a)*(1-a)*a がかけられています。

ここまでくるとあとは推測できると思います。Close[3]には(1-a)*(1-a)*(1-a)*a がかけられています。

これらを整理すると、EMAでは、過去のデータに直近から順に

a
a*(1-a)
a*(1-a)*(1-a)
a*(1-a)*(1-a)*(1-a)
a*(1-a)*(1-a)*(1-a)*(1-a)



という重みがかかっているのと同じことになります。

記号じゃわかりにくいので、具体例をみてみます。

例えばN=4の場合、a=2/(4+1)=0.4になるので、終値にかかる重みは

0.4
0.4*0.6=0.24
0.4*0.6*0.6=0.144
0.4*0.6*0.6*0.6=0.0864
0.4*0.6*0.6*0.6*0.6=0.05184



となります。重みは0.4からだんだん小さくなっていますね。

一方、LWMAでは、N=4の場合、

0.4
0.3
0.2
0.1


という順に重みがかかります。これを見ると、最初の重みは同じですが、2番目以降の重みはLWMAの方が大きくなっていることがわかります。

もう少しNが大きい例をみてみましょう。

N=20の場合、Close[0]にかかる重みは、EMAでは、a=2/(20+1)=0.095238、LWMAでは、20/210=0.095238と同じです。

今度は一つずつ計算させるのは面倒なので、重みをグラフにしてみます。

画像(337x226)・拡大画像(642x431)

これを見ると、LWMAでは重みが直線状に減少していくのに対して、EMAでは最初の方の減り方は大きいですが、だんだん減り方が減っています。

さらに、LWMAでは20サンプル以上では重みは0になっていますが、EMAでは20サンプル以上のデータに対しても重みがかかっていることがわかります。

こんなことから、LWMAの方が直近の重みの比率が高く、データ数N以上の影響を受けないので、価格変動への反応が速いということになるのです。

じゃあEMAよりLWMAの方がいいのかということについては、また次回。


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Posted at 09時26分


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プロフィール

豊嶋久道

2003年よりFX取引を始め、システムトレードの道へ。最近ではFXオプション取引も含めたトレーディングシステムの研究を行っている。システムトレードを基礎から正しく理解するための情報を発信する予定。

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